【タイトル 】ドラゴンボールZⅢ 烈戦人造人間
【ハード 】ファミリーコンピュータ
【稼動日 】1992/08/07
【ジャンル 】RPG
【プレイ状況】クリア
●当時は若く、お金が(ry
ゲーセン自体は高校受験が終わった頃からちょくちょく行っていたのですが、高校2年生位の頃に地元に大きめのゲーセンができて以来、ゲーセンへ行く頻度は加速度的に増していきました。
バイトはしていたものの、1度行けば500~2000円程度の出費。懐事情は常にカツカツの状態でした。
とはいえ、アーケードゲームにお金がかかるのは致し方ない。だったらせめて家庭用ゲームは安く遊びたい……そんなときに目を付けたのがファミコン時代のレトロゲームでした。
近くの駅には中古ショップは多数あり、ファミコンのソフトはかなり安価で入手することができました。
家にも幼い頃は理解できずに投げてしまったゲームも多々あり、お金が無いときはファミコンやゲームボーイのソフトを遊ぶことが多かったのです。
今回紹介するのはそんな時期に遊んだファミコンソフト「ドラゴンボールZⅢ 烈戦人造人間」です。
●いつの時代もドラゴンボールのゲームソフトは発売し続ける
ドラゴンボールのゲームは非常に多くのハードで発売されており、本数もかなりのものです。
ファミコンでも少なくとも7本は発売されています。
恐らく、1番有名なのはシュールな世界観と鬼畜な難易度で有名なアクション「神龍の謎」ですが、今回紹介するのはカード選択式RPGである「強襲サイヤ人」「激神フリーザ」に続く3作目のソフトです。
毎作微妙なシステムの変更はあるものの、ランダムに配られるカードを選択してその数値や文字に応じた攻撃を行うという戦闘システムはシリーズ共通となっています。
スーパーファミコンでも同じシステムで「ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説」が本作のおよそ半年前に発売しているので、厳密には4作目という方が正しいのかもしれません。
このシリーズは基本的に原作準拠のシナリオなのですが悟空無し(時系列的に死んでいる時期のため)でガーリックJrと戦ったり、サイヤ人編で死んでしまうヤムチャ、チャオズ、天津飯を生存させればナメック星に連れていけたりとif要素もあり、個人的にはかなり好きなシリーズです。
セル編とかブゥ編もやりたかったなぁ。
●最初がクライマックス、最後がプロローグ
「強襲サイヤ人」がラディッツ編~ガーリックJr編~サイヤ人編まで、「激神フリーザ」はフリーザ編で悟空が超サイヤ人になるまでを扱ったシナリオなのですが本作はなんとフリーザ編のラスト、フリーザVS超サイヤ人悟空戦から始まります。最初からクライマックス過ぎる。
そしてクウラ編を挟み、いよいよ人造人間編もといセル編が始まるのですが……とんでもない所で本作のシナリオは終了します。
セル編の序盤も序盤、ピッコロがセルの第1形態をとり逃すシーンでシナリオが終了します。太陽拳で逃げられるあのシーンです。
「烈戦人造人間」というタイトルの通り、人造人間19号がラスボスでというオチでした。
しかもスタッフロールすら無し。
セル第2形態の画像が移り、悟空のカットインと共に「こんどはオラがやる」の文字が表示されて終了。
当時、流石にこんな終わり方なら続編が出ているだろうと思い続編のことを調べました。
確かに続編である「サイヤ人絶滅計画」がファミコンで出ていたのですが従来のシリーズとは打って変わりオリジナルストーリーとなっており、原作準拠の作品は発売されていませんでした。
「こんどはオラがやる」←やれませんでした。
●シリーズ最高の戦闘テンポの良さ
シナリオについては残念なものの、戦闘システムには大きな改善がみられます。
「強襲サイヤ人」ではにらみ合い→接近→攻撃といったプロセスを挟んだり、「激神フリーザ」ではエネルギー波を撃ってから接近して攻撃など、シリーズ通して戦闘シーンが長いという欠点がありました(ある意味アニメを忠実に再現しているといえますが……)
しかし、本作では全体的に動作の速度が上がり、戦闘に参加するメンバー数も3人までとなり劇的にテンポがよくなっています。TASでクリアまで20分切っている方もいるようです。
続編である「サイヤ人絶滅計画」は進めば進むほど敵含めて攻撃回数自体が増えていくシステムのため戦闘時間はどんどん長くなっていく、SFCの「超サイヤ伝説」も戦闘時の演出が増えているためテンポはあまり良くありません。
テンポだけでなく演出面も強化されており、戦闘については本作がシリーズ最高の出来だったんじゃないかと思います
●謎のダイナマイト推し
本作では原作ではカットされたナメック星達を帰還させるためのドラゴンボール集めを地球にいるメンバーで行います。
そのドラゴンボール探しでなぜかやたらダイナマイトを使うことになります。
エネルギー弾だと威力があり過ぎるとかそんな理由だった気がしますが頼んだだけでダイナマイトをホイホイ分けてくれる工事現場のオッサンはちょっとヤバいと思います。「解体屋ゲン」かな?
●何だかんだで面白いシリーズ
シナリオが短いうえに中途半場で消化不良感はあるものの、システム面では大きな改善がみられ版権もののソフトとしては良い作品だったと思います。
ファミコン後期の作品全般的に言えることですがグラフィックもファミコンとしてはかなり綺麗です。
原作だとサイヤ人編以降、サイヤ人以外のメンバーが戦闘で活躍しないこともあり、ヤムチャや天津飯を育てて活躍させることができる点も良いですね。
それだけに次回作である「サイヤ人絶滅計画」でシリーズが終了してしまったのは非常に残念です。実際このシリーズって当時の評判はどうだったんでしょうか。
ちなみに、過去作である「強襲サイヤ人」は3DSで発売された「Jレジェンド列伝」に収録されています(初回限定版は「激神フリーザ」のDLコード付き)
しかし、本作については移植、配信などは無いためプレイするにはファミコン互換機とソフトが必要です。
幸いプレミアはついていないものの、版権もののソフトはプレイする環境が限られてしまうのは辛いところですね。
今回の記事はこの辺で。因みに3作目である「烈戦人造人間」を選んだのはシリーズの中で1番知名度が低いと思ったからです。「強襲サイヤ人」や「超サイヤ伝説」を知っていても本作を知らない人は多かったんじゃないでしょうか。