【タイトル 】デモンブライド
【ハード 】アーケード
【稼動日 】2009/07/16
【ジャンル 】2D対戦格闘
【プレイ状況】そこそこ対戦する程度
●黒に染まるぜ、お前のために
就職1年目のオタクに衝撃走る。突如エクサムからリリースされた2D対戦格闘ゲーム。
「デモンブライド」
直訳すると「悪魔の花嫁」でしょうか。タイトルから大分飛ばしてます。
天使や悪魔と契約した人間が戦うゲームなのですが本作の魅力は何といっても中二病全開の世界観。
各キャラには「白き力の裁き(ジャッジ)」「平穏を祈る無垢の姫(ピュアプリンセス)」など中二病全開な通り名が付いていたりと「BLAZBLUE」の「ラグナ・ザ・ブラッドエッジ」が裸足で逃げ出すレベルの中二感をゲーム全体で作り出している。
こんなのプレイするしかないじゃないですか。とりあえず公式HPでキャラ紹介だけでも見てほしい。
●シンプルながらクセのあるゲームシステム
操作はレバー+4ボタン。ボタンには弱攻撃、強攻撃、射撃、ダッシュが割り振られています。
射撃は文字の通り飛び道具を放つのですが、コマンド+射撃ボタンでブライド(契約している天使や悪魔)が攻撃してくれます。
また、ブライドの技を使用すると「エンゲージレベル(※1)」が上昇していき、ブライドの技が強化されていきます。
「エンゲージ」って……言葉選びのセンスが素晴らしいですね。
ちなみに「ブライドパージ(※2)」というシステムもあります。離婚かな?
ダッシュは相手に向かって前進していきます。地上から
ダッシュ中は射撃を無効化することができるため、全体的に飛び道具が強いこのゲームでは重要なシステムになっています。
開発がエクサムということもあり「アルカナハート」からボタンを1つ減らしたようなシステムになっており、クセはあるのの自分としては取っつきやすいゲームでした。
キャラクターデザインやシンプルな操作性と、女性ファンを狙った作品だったと何かの記事で読んだ覚えがあります。
●ショタキャラ=テクニカルキャラ
こういうの良くないよね。やめよう。
私は格闘ゲームでキャラを選ぶとき見た目が好みのキャラを選びます。
しかし、見た目で選んだキャラはことごとく使いにくく、結局リーチが長いキャラを使うことになります。
それはデモンブライドでも例外ではなく、最初は見た目の好みで「現在進行形思春期」の通り名を持つ「乃亜」というキャラを選びました。ウサ耳っぽい羽根、半ズボン、生足と中々のスペック。
そして待っていたのは短いリーチに設置技と扱いにくい技の数々。
「ギルティギア」の「ブリジット(※3)」といい、「アルカナハート」の「ドロシー(※4)」といいどうして少年キャラはテクニカルキャラになりがちなのが。「KOF」の「クリス(※5)」を見習ってほしい。
結局使用キャラは「冥夜に沈む兇笑」こと「ダスク」に決定。半裸、褐色、チンピラ、DV男とキャラ的に好きな要素皆無。
しかし、長いリーチを持つ通常技に無敵技、相手を動かしやすい飛び道具と欲しいものが1通り揃っており性能的には自分の好みにピッタリ。機動力に難があるものの勝率は「乃亜」とは比較にならない程良かったのでした。チクショウ。
●謎の追加キャラクター
稼働後、しばらくして「ジャッジ」「リベリオン」の2キャラが追加されました。
公式サイトのプロフィールは一切記載なし、説明文にも謎の存在であることしか書かれていない。
しかし「ジャッジ」は主人公の「皇 久遠」が契約している天使が悪魔化、「リベリオン」はライバルキャラの「天羽 零彗」の契約している悪魔が天使化した姿なのが見た目とブライドの名前からバレバレ。何で謎の存在にしたし。
●流行らない……移植されない……
既に稼働中のゲームより明らかに劣るグラフィック、クセのあるキャラクターデザイン、全体的に雰囲気が暗いなど人を選ぶ作品であり、同時期に目立った対戦格闘ゲームは特に稼働してなかったと思うのですがイマイチ流行っていませんでした。
地元はもちろん都内でも人は少なく、身内以外とはあまり対戦できませんでした。
どうも稼働している店舗自体少なかったみたいです。
また、2009年の後半~2010年前半にかけて「アルカナハート」や「BLAZBLUE」など人気シリーズの続編が出たこともあり、翌年にはほとんどのゲーセンから姿を消していました。
2011年にキャラが1人追加された新バージョンがNESiCAで配信されたのですが、そちらも対プレイしている人を見たことがありません。配信されたおかげでプレイする場所に困らないのはありがたい限りですが。
また、この時期に発売した格闘ゲームとしては珍しく、家庭用への移植が一切ありません。
アーケードだと「何か法王のオッサン倒したらエンディング始まった」みたいな感じでイマイチストーリーがわからなかったので家庭用や続編での補完期待していたのですがそれは叶いませんでした。
●突き抜けた中二っぷり、プライスレス
本作最大の魅力は突き抜けた中二病っぷりですが他にも良い点はあります。
最近の2D格闘ゲームに標準装備されている操作がシンプルになるモード(※6)を初めて採用したのは本作です。格闘ゲーム業界にしっかりと爪痕を残しています。
また、対戦バランスも悪くないようで今でも小規模ながら対戦会や大会が行われているようです。
あとは声優陣がやたら豪華。詳細は割愛しますがキャスト欄には有名な声優の名前がズラリ。ガルパンで一躍有名になった渕上舞さんも参加しています。
当時の2D格闘ゲームは「ストリートファイターⅣ」「BLAZBLUE」「アルカナハート」「KOF」「メルティブラッド」「ギルティギア」と強烈なラインナップ揃っており、そこにオリジナルタイトルで殴り込みをかけるのは厳しかったのでしょう。
実際、近い時期にロケテストはしたけどリリースされなかった格闘ゲーム(※7)があったりしました。
今回の記事はこの辺で。突発的に何か格闘ゲームをやりたいことがあるのですが、歳のせいかプレイするまでに至りません。
「ギルティギア」とか「ドラゴンボールファイターズ」とか気にはなるんですけどね。
※1:「エンゲージ」は結婚の意。なんかもう色々すげーや。
※2:いわゆるバースト。ペナルティとしてしばらくブライドが使えなくなります。離婚。
※3:女装少年。
※4:少年ではない。
※5:少年。特に「炎のさだめのクリス」は飛び道具、無敵技に投げ技まで完備している貴重な使いやすい少年。
※6:ボタン連打でコンボ、ボタン一つで必殺技といった簡易操作モード。「BLAZBLUE」「P4U」などで実装されています。
※7:「プロジェクトケルベルス」と「MONSTER」。前者は後にPSPソフトとして発売されました。後者は元々同人ソフトであり。